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インターミッション()とは、映画館で行われる途中休憩のことで、映画の中でも、上映時間が長時間となる上映途中に行われるものである。 映画館が勝手に上映を中断して休憩を入れているわけではなく、映画の制作者側が休憩を入れること、および休憩を入れる箇所を決めている。インターミッションのある映画は、2016年現在ではほとんど制作されなくなっている。 == 歴史 == インターミッションは、フィーチャー映画(長編映画)の登場とともに誕生した。 映写の際、上映用フィルムを巻き取ったリールを映写機にセットして上映するが、リール1本に巻き取れるフィルムの長さには限界がある。このため、リールを2本以上必要とする長さの映画では、映写機にセットしたリールを交換する必要がある。 当時は、リール1本を上映し終わったら、途中休憩(インターミッション)を入れて、その間にリールを交換して、上映を再開していた〔1912年のニューヨークのライシーアム劇場で上映された53分のサイレント映画 ''Les Amours de la reine Élisabeth'' (エリザベス女王の恋、サラ・ベルナール主演)は、4本のリールで上映され、リール交換のため3回の途中休憩がはさまれた。 〕。 その後、映画館ではフィルム映写機を2台設置するようになり、映写機を交互に使うことで、上映を途切れさせることなくリールを交換できるようになった〔リールを1本上映し終わる直前に、もう1台の映写機で次のリールを回し始め、同時に動いている2台の映写機のうちスクリーンに投影する映像を上映終了間近のリールの映写機から、次のリールの映写機に切り替えるようになった。〕。 その後、ノンリワインド装置が登場したり、フィルムを使わないデジタル上映が登場したため、リール交換そのものが不要になってきている。リール交換のたびに途中休憩を入れる必要は無くなっても、観客に休息を与えるためや、映画館での飲食物の売り上げを伸ばすため、インターミッションは入れられ続けていたが、2015年の段階ではインターミッションのある映画はほとんど制作されなくなっている。 長編映画に観客が慣れていないときは、観客に休息が必要ではあったが、長編映画に観客が慣れてしまうと、休息は不要となった。2015年の段階では、観客は2時間前後の上映時間を長いとは感じず、3時間近い作品であっても途中休憩が入らないことがほとんどである。 また、かつては4時間を超えるような映画も制作され、長編映画に慣れた観客でもさすがに休息が必要であったため、途中休憩が入れられていた。しかし、2015年の段階ではそのような長時間の映画はほとんど制作されなくなり、作ったとしても前後編に分けて公開し、入場料を2回取ることで採算を取るようになってきている。 このほか、旧作上映の際、公開当時はインターミッションがあっても、再上映の際の観客には上映時間の休息が必要ないと判断され、インターミッションが無くなる場合もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「インターミッション (映画用語)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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